水道の収録用語:ウォータハンマ
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ウォーターハンマー
蛇口や電磁弁を急に閉めて水流が止まる瞬間に圧力が跳ね上がり配管内に波が走る現象で流体工学ではウォーターハンマーと呼ばれます。圧力波が管路を往復して音や振動として現れやすく配管や器具に負担がかかるため水道修理の現場でも原因確認が欠かせません。
住宅では夜間の使用時にドンという音がしたり壁内で配管が揺れたりして気づくことが多く発生条件を把握すると対策が選びやすくなります。
●衝撃波の発生
水流が急停止すると圧力波が発生して管内を伝わります。曲がり部や止水栓など力が集中しやすい箇所では管壁や継手に負担がかかり緩みやズレの原因になることがあります。
●ノイズや振動
発生時は打撃音が出たり配管がカタカタと揺れたりすることがあり原因は急な圧力変化で配管が振られるためです。音が収まっても揺れが残る場合は固定不足や支持金具の間隔が影響していることがあります。
●機械的な損傷
繰り返し発生するとバルブのパッキンの傷みや配管のひび割れが進み漏水のきっかけになります。洗濯機の給水や自動水栓など開閉が速い機器では起きやすく症状が出る時間帯や使用機器を把握すると切り分けが進みます。
予防は水流の止め方を整えつつ衝撃を吸収できる仕組みを配管側に用意することが中心になります。
対策としては圧力の上がり方を緩やかにし衝撃を吸収できる仕組みを組み合わせます。
●アキュムレータの使用
a.圧力変動を吸収する装置で衝撃を緩和し配管や機器への負担を減らします。容量と設置位置は使用水量と配管の長さに合わせて選び点検で劣化や圧力設定も確認します。
●ソフトウェア制御
b.電磁弁や自動バルブでは開閉速度を制御できる機能を使い急閉を避けます。設定が合わない時は仕様を確認し水圧や流量に合わせて調整すると発生頻度が下がります。
●バルブの緩やかな閉鎖
c.手動の蛇口や止水栓はゆっくり閉めるだけでも効果があります。止める直前に流量を一度落としてから閉止すると圧力の跳ね上がりが小さくなります。
施工面では配管の固定と圧力管理も合わせて見直します。
設計段階で流速と水圧を想定して配管径や材質を選び必要に応じて減圧弁や緩衝器を配置すると運用時のトラブルを抑えやすくなります。点検で異音や揺れを早めに捉え水道業者に相談すると漏水の予防につながります。
状況によって原因が複数重なるため音が出た操作と使用機器を記録しておくと診断が進みます。
ウォーターハンマーを防ぐ方法
給水管内の水流が急に止まる場面を減らすことが基本で蛇口やバルブは閉め始めから終わりまで速度を一定にして操作します。電磁弁や自動バルブを使う設備では開閉時間を調整できる製品を選び設定値も点検します。配管には防止器を設置でき内部の空気室やスプリングが水圧上昇を吸収します。設置位置は衝撃が出やすい蛇口やバルブの近くが向きます。
配管内の空気量が少ないと水柱分離が起きやすいため定期的に空気抜きやエアチャンバーの状態確認を行います。支持金具が少ない配管は振動が拡大しやすいのでクランプや固定具を追加して揺れを抑えます。流速が高い配管では口径の見直しが有効で減圧弁を用いて圧力を安定させると衝撃が弱まります。高層建築では区画ごとに減圧弁を段階的に配置し点検でバルブや継手の緩みを早期に見つけると発生を抑えやすくなります。
上記を組み合わせて音や振動が出る条件を減らし配管の負担を抑えます。