水道の収録用語:石綿セメント管
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石綿セメント管
石綿繊維とセメントを混ぜて成形した旧来の管材で配管工事で使われた時期があります。ただし石綿の健康影響が問題となり現在は多くの国で使用が制限されています。既設の配水管や排水管で残っていることがあり更新時は取扱いに注意が必要です。以下は、石綿セメント管に関する詳細な情報です。
●構成
主にセメント(水硬性セメント)と石綿繊維で構成されます。石綿は耐火性が高く補強材として働くためセメントと組み合わせることで当時は耐久性のある管材料として扱われました。ただし破損や加工で繊維が飛散する恐れがあるため現場では粉じん対策と適切な処理が求められます。
●用途
主に配水管や排水管や下水道や雨水排水管などの配管システムで使用されていました。地中埋設の管路に採用された例もあり補修や更新では敷設年代と図面と現物の状態を照合して材質を確認します。また一部の建物では屋根材としても使用されました。
●問題
石綿が含まれているため劣化や破砕や切断の際に石綿繊維が周囲へ飛散すると曝露につながり健康へのリスクが生じます。石綿曝露は呼吸器疾患や石綿関連のがんなどのリスク増加と関連する可能性があるため水漏れ修理で管を扱う場面では自己判断で切断せず適切な手順で対応します。
●規制と禁止
多くの国で石綿セメント製品の使用が規制されるか禁止される流れとなりました。古い建物や配管システムから撤去し安全な代替品に置き換える取り組みも行われています。撤去は飛散防止と廃棄の手続きが伴うため管理者や関係機関の指示に沿って実施します。
●代替材料
石綿セメント管の代替材料としてプラスチック(PVCやPE)や鋼鉄やダクタイル鋳鉄などが使用されています。これらの代替材料は配管機能を確保しつつ石綿曝露の懸念を避けられます。更新では継手方式と周辺配管との接続条件も確認します。
石綿セメント管の使用は健康リスクの指摘により減少しており法的規制や建設規格も整備されています。石綿セメント製品に関する法的要件と規制は国や地域によって異なる場合がありますので該当する地域の規則と規制を確認することが重要です。材質が不明な時は外観だけで判断せず調査を行い安全側で計画します。
石綿セメント管の利便性について
当時は強度が高く内圧に対する耐性がある点から地中に埋設される配管で耐久性が評価されてきました。また耐腐食性の面で金属管より影響を受けにくいとされ湿気や土壌内の成分で劣化しにくい面がありメンテナンスの頻度を抑えやすいと考えられていました。
加工がしやすく切断や接続が比較的簡単で設置作業が進めやすい点も利点とされました。表面が滑らかで水流がスムーズに流れやすい特性があり流量の効率性が高まると見込まれたほか軽量で運搬や取り扱いがしやすい点も採用理由になりました。
コストが比較的安価で大規模な配管工事の選択肢となった時期もあります。耐久性が高いと見込まれ修理や交換の頻度を抑えられる点も評価されました。また耐火性が高い特徴もありますが石綿そのものの健康リスクが明らかになり近年では使用が制限され代替材料への移行が進められています。既設の配管では利便性だけで判断せず更新計画と点検方法を整理して管理します。