水道の収録用語:逃し弁
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逃し弁
圧力や温度などが設定値を超えた時に自動で開き余剰の流体を外へ逃がして設備を守る弁です。給水給湯の系統では過圧を逃がして配管や機器の負担を減らし漏水や損傷の起点を作りにくくします。
作動させる条件ごとに用途を整理すると理解しやすく現場では次のように使われます。
●圧力逃し弁
圧力が設定値を超えると開いて圧力を放流し容器内や配管内の圧力を落ち着かせます。圧力容器やボイラーやパイプラインのほか給湯器の安全弁や密閉式の貯湯タンクでも用いられ放流管から水が出る形で働きます。
●温度逃し弁
温度が上がり過ぎた時に開いて熱い流体を逃がすか冷却材を流して過熱を抑えます。給湯設備では温度と圧力を同時に逃がす型があり高温水による危険を減らす目的で使われます。
●流量逃し弁
液体やガスの流量が想定以上に増えた時に余剰を排出して流れを整えます。ポンプ周りや流体制御の回路で配管の負荷を抑える目的で使用されます。
●液位逃し弁
液位が一定の制限を超えた時に排出して液位を調整します。液体貯蔵タンクや貯蔵施設であふれを防ぐ目的で使用されます。
呼び名としては安全弁やリリーフバルブや逃し装置などがあり機器を保護して運転の安全を支える要素です。設定値や放流先の取り回しが合わないと作動しても別の不具合につながるため設計と点検が重要です。
水道配管における逃し弁の必要性について
給水や給湯の配管では水圧の急上昇や温度変化による膨張で系統内の圧力が跳ねることがあり逃し弁が余剰を放流して配管や接合部の負担を抑えます。そのうえで高層建物の増圧設備や給湯器や密閉された貯湯タンクでは圧力変動が出やすく放流管の先端から水がにじむ状態が続く時は水圧調整弁の不具合や逆止弁の影響や弁の劣化も疑います。放流口をふさぐと過圧を逃がせず漏水や破損につながるため放流先の排水経路を確保し水が止まらない時は給湯器の運転を止めて止水栓で水を止めたうえで水道業者へ相談すると状況整理が進めやすくなります。点検では設定圧と使用温度に合う型かを確認し汚れで弁座が閉じ切らない状態や作動不良を避けるため清掃と動作確認を行います。また更新時は規格適合と交換部品の入手性も確認します。