高架水槽の水質管理と定期メンテナンスの重要性

水道の収録用語:高架水槽

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高架水槽
高い位置に設置した貯水槽へ浄水をためて重力で給水圧を作り配管へ安定して水を送る方式です。地上や屋上に設けることで使用量が増える時間帯でも圧力が落ちにくくなり建物内の給水設備を設計する際の基本になります。仕組みを把握しておくと水が出にくい赤水が出るといった相談で確認点を整理しやすくなります。

水の貯蔵と供給
水処理施設で浄水された水は送水され建物側では受水槽やポンプを介して高架水槽へ揚水されます。高架水槽にためた水を落とし込み各階の配管へ送るため使用量の波を吸収でき断水時の備えにもつながります。
高い場所に設置
屋上や高台など高い位置に置くことで落差が圧力となり給水が安定します。一方で高低差が不足すると上階で水圧が弱くなるため水槽の設置高さや配管径と減圧弁の有無を合わせて検討します。
貯水量
サイズと容量は利用人数と使用量のピークと非常時の想定で決まります。容量が小さいとピーク時に水位が下がりやすくなり大きすぎると滞留時間が延びやすいので用途に合う容量と入れ替わりの頻度を意識します。
水質管理
飲料水として扱うため水槽内の汚染防止が重要です。ふたの密閉や通気口の防虫対策を行い残留塩素が保たれるように管理します。滞留が長いと水温が上がりやすくにおいの変化や細菌の増えやすさにつながるため運用と清掃で抑えます。
定期的な保守
定期点検では水槽本体の腐食とひび割れと接合部の漏水を確認し清掃で底部の沈殿物を除去します。オーバーフロー管や排水管の詰まりは漏水やあふれの原因になるため合わせて確認します。
非常時の利用
災害時や緊急時には貯蔵水が一時的な供給源になります。ただし衛生面の配慮が必要なので自治体や管理者の手順に沿って使用し水質の状態を確認してから活用します。

都市計画や建物設備の中で高架水槽は給水の安定と貯水の役割を担います。そのため日常の運用では水位管理と水質管理を続け点検で異変を早期に見つけることが重要です。管理は水道局や自治体だけでなく建物の管理者にも関わるため役割分担を明確にしておくとトラブル時の対応が早くなります。

高架水槽の飲料水としての影響
建物上部に設置する方式は重力で安定給水ができますが水が一定時間とどまるため管理が不十分だと水質へ影響が出ます。気温が高い季節は水温が上がりやすく微生物が増えやすい環境になりにおいの変化が起きることがあります。外気にさらされるため異物混入や動物侵入のリスクもあり密閉構造と防護対策で低減します。残留塩素は時間の経過で低下しやすく消毒効果が弱まるので水槽の運用と清掃と水質検査で状態を確認します。また水槽から先の配管で滞留が長くなると古い配管では赤水や金属成分の溶出につながることがあるため更新時期の見極めも大切です。近年は直結給水方式も普及していますが建物の条件により高架水槽が必要な場合もあります。
高架水槽を使用する時には設計段階から滞留を抑える工夫を取り入れ運用では定期清掃と点検を続けます。基準値を外れる兆候がある場合は原因を切り分け速やかに対応し多数の利用者がいる建物では管理体制を整えることが安全な飲料水の供給につながります。