水道の収録用語:エアチャンバ
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エアチャンバー
配管内で蛇口や電磁弁を素早く閉じた瞬間に水の流れが止まると圧力波が往復して振動と衝撃音が出る。これがウォーターハンマーであり継手の緩みやバルブの負担につながる。エアチャンバーは配管の途中に空気の層を確保して圧力上昇時に空気を圧縮させることで衝撃を吸収し水圧の揺れを小さくする装置です。内部のつくりは単純に見えても効果は空気量と設置場所で変わるため水道修理では状態確認まで含めて理解しておくと役立ちます。
●空気充填部
本体上部などに空気をためる空間を設けて水と接触する面積を管理します。空気は圧縮できるため圧力が跳ねた時にクッションとして働くが時間の経過で水に溶け込み減ることがあります。そのため補充口がある型や交換しやすい型を選ぶと点検がしやすいです。
●水と空気の仕切り
内部で水と空気が混ざると空気が抜けやすくなるので仕切り壁や隔膜を用いて分離します。分離構造があると姿勢変化や微振動があっても空気層が保たれやすく圧力変動の吸収が安定します。
エアチャンバーの動作原理は圧力が変わる瞬間に空気が押し縮められることが中心であり次の流れで理解すると現場で原因切り分けが速くなります。
a.通常時は配管内圧に見合う状態で空気が保持されており水が流れても急な圧力変化がなければ大きく動きません。
b.バルブの急閉止で流速が落ちると圧力波が生じるがその波が到達した瞬間に空気が圧縮されてピーク圧を受け止めます。衝撃音が出る配管ではこの吸収が不足していることが多いです。
c.圧力波が収まると空気は元に戻ろうとして水圧の谷も緩やかにし次の開放時の揺れを抑えます。ただし空気量が減ると効果が弱まるため異音の再発時は空気の状態と取付部の緩みも確認します。
エアチャンバーは家庭用では洗濯機や食器洗浄機の給水など瞬時に止水する箇所で有効であり産業用では長い配管やポンプ系統で水撃対策として使われます。適正容量の選定とバルブ近傍への設置が要点であり配管材や継手の耐圧も踏まえて組み合わせます。
エアチャンバーを用いる効果
給水バルブを急に閉じる設備では水流の慣性で圧力が跳ね上がり壁内配管まで振動が伝わって打音が出ることがあります。エアチャンバーを入れると空気が圧縮されて衝撃を受け止めるため振動と音が弱まり継手やバルブへの負荷も下がります。そのうえで取付位置は発生源に近いほど効きやすく分岐が多い場合は原因となる機器側の直近で検討します。空気は徐々に減るので定期点検では異音の有無と漏れ跡を見て必要に応じて補充や交換を行います。自動補充機能付きの製品もあり点検頻度を抑えたい現場で選択肢になります。